第3章 three!
「先客が来ている。星、凄いな。」
「何が凄いのかよく分からないけれど、運は使い切ったよね。」
零くん達が席に集まり、成功した爆破物を見る。
授業をしている時に見ていたのか、「良かったな。」と頭をガシガシと撫でられたが手を軽く振り払う。
「私は、子供じゃないので!て、ぎゃぁ!」
「まだ引きずっているのかよ。」
零くんの飽きれた声が聞こえてきたが気にしない。名前での呼び合いがOKになった時に『高校卒業したばかりかと思った。』などと言われて悔しかった思い出があるのでそこに言っているのだろう。
髪の毛がぼさぼさになる!景光くんが頭を掴むようにしてくるので追い払おうと必死に動かすがビクともしない。力強い!
「仲良さそうだな。」
「こいつ、反応面白いからな。」
「反応面白いって……て、あぁ!松田さんも入らないで!」
挙句の果てには松田さんも入っては髪の毛を本格的にボサボサにされて凄く気分はよろしくない。そんなボサボサな髪の毛を見て皆大笑いをする。気に食わない。
「居たのかて、どうした、せい。爆発に巻き込まえたのか?」
入ってきたクラスでも結構な実力派の伊達くんだった。しかし、要らない一言で教室は笑いの海に巻き込まれた。てあれ、あだ名……?このあだ名は小学生の時に言われていたことだ。
記憶をたどりながらも伊達くんを見る、チャームポイントと言える眉毛は小学生と何も変わらなくて……ガタイは良いのにそのチョトンとした顔。天然ぽい所、何も変わらないってもしかして!!!
ずっと気がかりに思っていことがいま、ここで証明されようとしていた。
「もしかして、航ちゃん!?」
「おう!久しぶりだな、せい!」
椅子から立ち上がり走って行き、航ちゃんの所まで行ってはハイタッチをかました。