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きみに届けるセレナーデ 《気象系BL》

第4章 子犬のワルツ


「洋服はこんなもんかな?」

「はい、これだけあれば十分です」

トップスを5着、パンツを3本、下着と靴下
それに、家でリラックス出来るようにとスエットを二組

そして、当初の目的であったパジャマを購入した。

「結構な荷物になったな…」

「そうですね」

大きな紙袋に纏めて入れて貰ったけど、それでも3袋。

「持って歩くの大変だよな…
ちょっと買いたい物あるからさ
そこの珈琲ショップで休んでてくれない?」

「わかりました」

智は、一緒に珈琲ショップまで荷物を運んでくれると
座って待ってる俺に飲み物を買ってきてくれた。

「急いで行ってくるから、ちょっと待っててな」

「慌てなくて大丈夫です。
ゆっくり行ってきてください」

「ん、じゃあ行ってくるな」

智は俺の頭を撫で、店から出ていった。

智の癖なのかな?人の頭撫でるの。

いいんだけどね、別に…
でも俺、もしかして子供扱いされてる?
だからこんなに親切にしてくれてるのかな…

暫くして戻ってきた智の手には、小さめの紙袋が持たれていた。

「お待たせ…そろそろ家に戻らないと仕事に遅れるな」

「あっ、ほんとだ」

紙袋を持とうとすると、智が2つ先に持ってしまった。
 
「俺持ちますよ?」

「いいから…お前は残りの1つとこっち持て」

智が、今持ってきた小さな紙袋を俺の前に出した。 

「え、でも…」

中を見ると綺麗に包装されてて、誰かへのプレゼントなんじゃ…
そんな大切な物、俺が持つより智が持った方がいいんじゃないのかな。

「これは、お前へのプレゼントだからお前が持て」

「え?俺へ?だってパジャマ…」

「それもそうだけど、これもそうなの。
いいから早く持てよ…
それとも俺が3つ持つか?」

「いいえっ、持ちます」

俺が慌てて小さな紙袋を持つと、智は優しく微笑んでくれた。
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