• テキストサイズ

きみに届けるセレナーデ 《気象系BL》

第13章 バースデーパーティー


相葉さんから贈られた赤い薔薇をピアノの脇に飾り
智から贈られたグランドピアノで演奏をする。

今までは店の片隅に置かれたピアノに向かって座ると、智の存在を背中でしか感じることが出来なかった

でも、今度のピアノの配置は、フロア全体が見渡せる所にある

ピアノを演奏しながら智を見ることが出来るんだ。

智の優しい微笑み…

その微笑みを見ながら『月の光』を奏でる。

演奏が終わり、カウンターにいる智の元へ…

「今日の演奏、どうだった?」

「サイコー」

智の手が俺の頭をクシャッと撫でる。

「やったね!」

「翔!智ばかりじゃなくて、相葉さんのお相手もしなさいよ。
せっかくお祝いに来てくれたんだから」

相葉さんの前に立つニノさんが苦笑いしながら俺を呼ぶ。

「あっ、はい。今行きます。
智、ちょっと行ってくるね」

智にそう言うと、智に腕を掴まれ引き寄せられた

「浮気するなよ?」

俺の耳元でそう囁いた後、頬にチュッとキスをされた。

「う…うん…」

熱くなる頬を押さえ相葉さんの元へ。

「まったくもぉ、アイツは…」

苦笑いをするニノさんと相葉さんに迎えられた。

「ごめんなさい…」

「翔が謝る必要ないから…智が大人気ないだけ。
お客様相手に嫉妬するなんて」

「嫉妬?」

「あ〜、やっぱりマズかったですかね?赤い薔薇。
本当に翔くんに似合うと思っただけなんですけど」

「ふふっ、大丈夫ですよ、気にしないでください。
翔はちょっと大変かもしれないけどね?」

「あ〜、ごめんな、翔くん」

申し訳なさそうな表情で謝る相葉さん。
智はそんなことくらいで怒らないし、なんの問題もないと思うんだけど…
/ 243ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp