第11章 家路
「やっぱり本物に抱かれた方が温かい…」
そう言って瞼を閉じた翔の唇に、優しく触れるだけのキスをした。
翔は目を開くと少し拗ねた顔をする。
「それで終わり?」
「まさか」
翔の頬に手を添えるとニコッと笑った翔が再び瞼を閉じた。
久しぶりに感じる翔の唇と舌の温度…何度も確認するように絡め合っては離れ、また絡め合う…
「あ…さとし…」
キスをしながら翔をベッドに横たえた。
「どうして欲しい?」
俺の下にいる翔にそう問えば、俺の首に腕を回しキラキラと輝く瞳で俺を見つめる。
「俺のナカを智でいっぱいにして…」
「ああ…望みのままに…」
翔の首筋にキスを落としながら、シャツの裾から手を忍ばせる。
「あっ!」
少し素肌に触れただけなのに、翔の身体は大きく跳ねた。
「随分敏感だな…」
「あ…だって、ずっと我慢してたんだもん。
この半年間、智に会いたかったけど、会って抱かれたら戻りたくなるから…
だからずっと我慢してた…」
「俺も我慢してたよ…
お前に会いたいの、ずっと我慢してた…」
「さとしっ…」
翔の腕が俺の身体を抱きしめる。
「今日は半年分抱いてやるからな、覚悟しろよ?」
「うんっ…」
翔のパジャマのボタンに手を掛けると、翔の手が俺のシャツのボタンを外す…
ボタンが外し終わると、縺れ合うようにお互いのシャツを脱がせた。
「少し痩せたか?」
「ずっと練習しっぱなしだったし、智の作ったご飯じゃないからそんなに食べなかった」
「また太らせてやるよ」
「いいの?太って」
「あんまり細いと、触り心地が良くない」
胸に手を這わせると硬い粒に触れた。
「あんっ」
「触る前から固くなってるな」
「智だって…」
翔の手がズボンの上から俺の中心を撫でた。
「あっ、バレてた?」
「うん…ずっと当たってたもん」