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きみに届けるセレナーデ 《気象系BL》

第8章 カノン


「俺、29才だよ?
んで、ニノと相葉さんが28才。
ちなみに潤さんは31才な」

「そうなんだ…知らなかった」

「まぁ、俺も教えてはなかったし…」

智が苦笑した。

「じゃあしょうがないんだね
俺が子供扱いされても…」

「いやだから…
俺だって、本気で子供なんて思ってないからな?」

「え?」

「売り言葉に買い言葉ってヤツだよ。
お前が母親だのばあさんだの言うから…」

「ごめん…本当にいい意味で言ったんだよ?
俺にとって、智は尊敬する人だから」

「もうわかったよ
俺もごめんな…でもまさか25才に見られてるとは思わなかったな。
それはそれで、ちょっとショックかも…」

「え、なんで?
若く見られるって、ショックなこと?」

「だって、ニノや相葉さんの方がしっかりして見えるってことだろ?」

「ううん、そういうことじゃなくて
あくまでも見た目?
初対面で25才くらいって決めつけちゃったから。
他の人たちも見た目若いけど、ニノさんの場合はマスターってこともあるのかも。
雇い主だから智より年上なのかな?って」

「あぁ、成る程な…
お前、変なとこ頭堅いよな。
上司だから年上って…」

「だって智が25才だとしたら
それより若くて、マスターなんか出来ないかなって思ったんだよ」

「若くたってマスターは出来るだろ
オーナーは潤さんで、ニノは雇われなんだから。
あの店始めた時、ニノは25才に成り立てだったぞ?」

「そうなんだ…智はあの店がオープンした時から働いてるの?」

「あぁ、そうだな」

「なんで働き始めたの?」

「ニノにスカウトされた」

「スカウト?」

「そ、俺が前に働いていた店に週3くらいで飲みに来てて
一ヶ月たった頃かな…
いきなり『俺と一緒に店やって』って言ってきたんだよ」
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