第7章 ★はじめての発情期(朔哉×天)
そう考えていた時水音が聞こえて来たかと思えば、ズシッと何かが背中に乗る感覚を覚えてそれが朔哉だと気付いた時には朔哉の顔はボクの真横にあった。
天「…朔哉?」
そう問いかけると朔哉は返答するかのようにそのままボクの肩に顔を乗せる様にして抱きついて来た。
…これ結構密着してるし朔哉の吐息が耳にかかって擽ったい…。
朔「………て…ん…。」
………。
天…?
水音が響いてる風呂場だから声はそんなに大きくは無かったけど…確かにそう聞こえた気がする…。
掠れた声でボクの名前を呼んだ…?
いや、空耳って可能性も。
だって朔哉は声が出ないのだから。
でも今ここにはボクと朔哉しかいない…。
半信半疑で抱きつかれたまま顔だけ向けると尻尾を揺らしながら嬉しそうに微笑んだ。
朔哉の反応を見ると今のは空耳じゃない…?
偶然出た声でボクの名前を呼んだとしたのなら…
物凄く嬉しい…!
もっと「天」って呼んで欲しい。
もっと…もっとボクの名前を呼んで…?
気が付けば身体は勝手に動いてて…
そのまま朔哉の頬に手を添えてそっと触れるだけのキスをした。