第5章 未知の世界
天「いい子は今のうちに帰れば捕まらないし、美味しいご飯も待ってるからボクと百さんはもう帰ろうか?」
そう言いながら百さんの手を取り車の方へ歩き出す。
すると…
ボク達に置いていかれまいとついて来た。
百「あれ~?朔哉は悪い子じゃなかったの?」
朔「??」
何で?と言いたげな顔をしてる。
百「だって熱上がってるの内緒にしてたでしょ?」
朔「!?」
天「いいから車に乗って」
後部座席のドアを開けて乗るように促す。
渋々車に乗ると大人しくなった。
それを見て百さんに合図して家へと車を走らせてもらう。
彼の熱は一向に下がらず熱くなりすぎた身体は冷たさを求め、トイレに行った後手を洗うついでに頭から水を被ったのだ。
そんなの自殺行為だと言うのに…。
挙げ句そのまま店に入りたそうにしていたから小芝居をやって帰るように仕向けたのだ。
でも未成年が保護者の有無関係無く22時以降外を彷徨いてると、補導されたりするからどちらかと言えば悪い子だけど。
早く部屋で休ませないと悪化しかしそうに無い事だけは長年の経験から分かっていた。
これが楽なら置き去りにもするし第一こんなに構わないと思う辺りボクは彼の事を気に入ってる…?いや、気になってる…のかな?
どちらにしても気が気では無いという事は確かかも知れない。