第2章 出会い
そんな事を思ってた矢先だった。
狙われていたのにそいつはまだ気付いてなくて。
無我夢中…というよりは本能で動いていた。
いかにもセクハラ行為をしようとする瞬間相手の前に立ちはだかりガンを飛ばして威圧する。
すると周りの人間は皆時が止まったかのように動かなくなる。
とここまで来ると流石に本人も周りの異変に気付いたのか驚いたように俺を見た。
が、俺は兎に角この場から遠ざけようと必死だったのもあって、威圧しながら相手の手を取ると同時に運良くドアが開きそれを目視すると威圧を解き連れ出た。
ホームを暫く進んでセクハラ野郎を撒いたのを確認すると頭上から「ありがとう」と声がした。
その声に反応して見上げるとアメジストの瞳に俺の顔が写り込んでるのが分かった。
あまりにも綺麗な瞳に思わず見蕩れていると今度は「大丈夫?」と声がし、ハッとすると慌てて頷いてみせた。