第3章 雇い主
楽「こいつがどうかしたのか?」
天「楽はちょっと黙ってて!」
龍「2人とも喧嘩しないで?」
百「朔哉起こした方がいい?」
天「出来れば…ボクもあまりよく分からないし。」
龍「!あ、冷たいもの持って来たよ!」
思い出したかのように袋に入った氷水と冷えたタオルを見せてくる龍。
天「ありがとう。それ彼に当ててあげてくれない?」
ボクがそう言うと2人とも察してくれたのか了承してくれた。
龍「ちょっと冷たいけど我慢してね?」
龍は優しいから初対面な筈の彼に優しく声を掛けながら持って来たものを当て始めた。
その様子を見守るボク達。
龍「ダメだ。すぐに熱くなる。」
百「!ホントだ。朔哉の熱が凄い事になってる!やっぱり病院に連れてった方が…?」
天「…仮に病院に行ったとしてそれをどう説明するんですか?」
慌てる百さんに彼の尻尾を指差すと
百「!あぁそっか。朔哉猫だもんね…。」
楽・龍「猫!?」
天「だから違いますって!」
…楽が居る分余計に疲れる…。
すると流石に騒ぎに気付いたのか、龍の氷が効いたのか…再び彼が目を覚ます。
百「!朔哉?大丈夫?」
朔「……。」
何か言いたそうな感じはするけど…さっきまで動いていた尻尾が動いていない。