第3章 雇い主
龍にラビチャを送ってまだ起きそうに無い百さんを起こそうとそっと近づく。
先程の出来事で力を使い果たしたのか、この部屋に入った時より彼の匂いはあまり気にならない程になっていたし彼はぐったりとしている。
天「百さん、起きて下さい。龍と楽が来ますよ。」
そう声をかけると
百「……天…?」
眠たそうに目を擦りながら目を覚ました事に物凄く安堵したのは内緒にしておこう。
天「大丈夫ですか?」
百「なんとか…?確か龍の話をしててそれから…」
熱でぐったりとしている彼を見る百さん。
百「!朔哉が猫だって話!」
許されるなら一発殴りたい…!
天「…それ彼が聞いたら怒るかと。」
殴りたい気持ちを抑えて真顔で言ってやる。
百「そうかな?」
天「そうですよ。」
と鳴り響いたノック音。
百「!入っていいよ?」
楽・龍「失礼します。」
百「どーぞ」
入って来たのはボクと同じTRIGGERの八乙女 楽と十 龍之介。
天「!楽も来たの…?」
楽「何だよ?俺が居たら駄目なのかよ?」
天「ボクは龍を呼んだのに…」
百「なになに?何の話?」
天「さっきの話でちょっと…。」
そう言いながらぐったりしている彼に視線を向けると察してくれたのか全員の視線が彼に集まる。