第2章 出会い
正直少し吃驚したけど同年代?としては彼は礼儀正しい方なのかも。
「僕は大丈夫だけど…記録してるの?」
そう尋ねれば小さく頷きながら写真を撮るとスマホを僕に差し出した。
「?見てもいいの?」
不思議そうに彼を見れば“いいよ”と言っているかのように微笑む彼。
食べ物と書かれたフォルダーに今撮ったものをはじめ沢山の食べ物の写真が並んでいた。
一通り見終えると「ありがとう」と言って彼にスマホを返す。
「君は好きな物が沢山あるんだね。」
と言うのも見せてもらったフォルダーの写真には最近噂のパンケーキを筆頭にアイスにケーキ。ラーメンにハンバーグにオムライスにパスタ。
本当に沢山の食べ物の写真があったから。
(…僕も彼のように好きな物を好きと言えたらな…。)
“ちょっと遅くなったけど食べながら自己紹介しよう?”
そう言われれば電車内での出来事からバタバタしてたから互いの名前すら知らなかった。
この店に来てやっと一息ついてその事を少しだけ忘れていた。
!もしかして彼はそこまで考えてこの席を…?
そう思いながら彼を見ると美味しそうにポテトを食べていた。