第7章 叶ワヌ恋ノ行方 R18(信玄)
忘れたい。
忘れさせて。
「誰かの代わりかい」
「……」
「答えのないの答え、か。…いいよ。
俺にその人を重ねるがいい。
それで君の傷が癒えるなら」
「…癒すんじゃないの。
もう一度、恋心を燃やしたいっ。
だからっ…だからっっ」
心と想い。
思考と身体が、バラバラに叫ぶ。
理性と冷静と、欲情と情熱とが
渾沌と渦巻いて、ドロドロに溶解して混ざり
焼き切れそうだ。
「炤爛として、燃え尽きたいっ」
私は目の前の、精悍で男らしい男性に手を伸ばす。
「抱かれたい…」
※炤爛…しょうらん/あぶり焼けただれる。