第2章 桜の下で仲直り(政宗)
翌朝、
「おはようございます。華月様」
ピョンと寝癖で髪が跳ねてる三成くんと
廊下で出会った。
「おはよう三成くん、ねえ…」
三成くんにも、同じ質問をしてみた。
「政宗はどうして美味しい料理にこだわるのかな?」
「政宗様が、ですか?
そうですねぇ〜……」
首を傾げて少し考えた三成くん。
「生きる為の基本だから、じゃないでしょうか?
私は物事に没頭すると全てを忘れててしまいますが、いつも政宗様は、
『喰わないと分かる物も分からないし、
出来る物も出来ないぞ』と言って
非常事でも食事を強制して来られますからね」
ニッコリと笑う三成くんは、政宗に食事を『強制』されているらしかった。
そう考えてみれば、
持って来るのは秀吉さんでも、
持たせるのは政宗なのだ。