第2章 桜の下で仲直り(政宗)
「……政宗は…」
「あぁ、美味い料理を作るんだって、台所に詰めてるぞ。
今回は手伝わないのか?」
秀吉さんの声も目も、私を気遣ってくれてるのが分かった。
だから、
「あの…秀吉さん……」
口を突いて出ていた。
「政宗は、何で、あんなに…美味しい料理にこだわるのかな…」
ずっと考えていたけど、分からなかった。
(解らないよ…)
私が悩んでる経緯を聞いた秀吉さんは
「俺は、貧しい家の出だから、
喰える事が幸せだった。
腹一杯喰ったら、笑顔になれた。
それに、食い物は美味いに越した事はないだろう。
だから、じゃないか?」
と答えてくれた。
「……」