第43章 夜の かまくら の楽しみ方ーR18ー(謙信)
「謙信様の瞳の色、氷みたいだと思ってましたけど……
月に照らされた雪の色だったんですね」
「それは、俺が冷たいといいたいのか」
「違います、違いますっ。
ただ、そう思っただけですっ!」
華月には何が謙信の地雷なのかまだよく分からない。
地雷があるのか、無いのかも判らない。
「表し方が分からないんですけど、
謙信様の瞳はいつも綺麗だな…
と思ってるんですよ、私」
華月が微笑むと
「やめろ」
恥ずかしいのか謙信が素っ気なく放って、顔を背けた。
「可愛い」
「…もう、黙れ」
「ンッ」
噛み付くように口を塞がれた。
ほのかに日本酒が口の中に移って薫る。
「…酔ったのか?」
「謙信様に?」
「馬鹿が…」
さっきから謙信の耳が少し赤いことに華月は気付いた。