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≪イケメン戦国≫ 君と詠う愛の歌 SS

第43章 夜の かまくら の楽しみ方ーR18ー(謙信)




華月は自分達の時代にはこうして、
冬を楽しむモノになっていると謙信に説明をした。
「もちろん、ちゃんと神棚もあるんでしょうけど…
知らなくてごめんなさい…」
シュン…と縮こまる華月。
「…お前は、俺と かまくら の中で冬の夜を楽しもうと思った、と言うのか」
「はい…」
「はぁー……かまくら でなくとも良かろう。だが……」

外を見れば、
かまくら から続く道にそって地灯籠が置かれ、
橙色の温かな灯が続いている。
青白い冬の夜に幻想的な橙の景色。

「…美しいな…」

蝋燭の灯はやがて尽きる。
雪も直ぐに溶けて消える。
夜闇も朝が来れば明けて消える。

儚いものはその時、一瞬を強く輝き生きる。

(あの道の先は暗闇か、光か…
お前は…死しかなかった冷たい俺を温かく生かした…)

「付き合ってやろう」
「⁉︎」
肩を落とし、俯いていた華月が弾かれたように顔を上げた。
『嬉しい‼︎』が丸わかりの華月をジッと見つめる謙信が、ポツリと溢した。
「…子ウサギ…」
「え?何処⁉︎」
華月が外をキョロキョロと探した。
そんな華月を見て謙信はフッと気を緩めた。
「せっかくだ、座る」
火鉢の方を見た謙信。
華月は更に嬉しそうに唇を綻ばせた。







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