第40章 欲しがりな想い-R18–(元就)
「人生、何がどうなるかわっかんねぇもんだな」
独りごちながら
思い出してみても笑える。
「何してるですかー?」
「⁉︎わっ!」
背後から突然声をかけられ、
驚いた弾みで手の中にあった小瓶を机の上に転がしてしまった。
「元就さん、コレ、飲み物?
綺麗な色ですね〜」
華月は小瓶を持ち上げ、ゆらゆらと揺らして見る。
「あ、あ、南蛮の商人から手に入れた物だ。
甘い蜜だときいたが…」
「へぇ〜」
華月の「へぇ〜」は興味有り、の声音だった。
「……味見、してみるか?」
俺の言葉を待っていたのだろう。
「本当?良いんですか⁉︎」
瞳が輝いて見える。
(分かり易いヤツ)
ククク
「そんなに、気になるか?」
「なる!」
「じゃ、特別にやるよ」
液体で満たした匙を華月の口元に差し出した。