第40章 欲しがりな想い-R18–(元就)
「……」
いつも俺ばっかりが欲しがってる気がしていた。
いつも俺ばっかりが好きだと表している気がしていた。
コイツの本心が分からない。
いや、分かってるけど、もっとちゃんと知りたい。
確かめるような事じゃないんだろうか、
確かめたい。
らしくももないのに…………。
「ーんー…コレは卑怯か?」
元就は小さなガラス瓶を傾けながら、首を捻っていた。
長崎に行った時、南蛮人(ポルトガル人)から半信半疑、話の種に購入したものだ。
赤紫蘇の液を薄めた様な色。
柘榴石の様な色。
チャプっと揺れる
小瓶の中の液体。
その向こうに望む華月の顔を思い浮かべる。
名目上、無理矢理留まらせた。
手を捕り、俺の元に拘束した。
俺の物になれ と命令した。
結局、本当に俺の物になった。
まさかの結果だった。
俺もアイツも多分、
まさかこうなるなんて思わなかった事だ。