第39章 視線の先、君の声が泣いている(家康)
「いつから待ってたの」
「朝から」
「‼︎…(的中)なんで…」
「いつ帰って来るかわからないし、
1番に元気な姿確認したかったから?」
「馬鹿みたい。
そんな事しなくて良いのに」
と言って、ハッとした。
(また、泣かせるっ)
言い方。
俺の悪い癖。
「華月っ、あのっ…」
慌てて華月を見るけれど、
ケロッとしていた。
この間まで俺の言葉に子犬みたいに震えていたのに。
「ありがとう。待ちくたびれたけど、
家康の顔みたら吹っ飛んじゃった!」
フニャっと笑う華月。
(なんかっ……////)
「ご苦労様です。
無事のご帰還なによりです!なーんちゃって、柄でもないね」
「本当、柄にもない…けど、悪くない。
…ありがとう」
「‼︎ ////」
俺がそう礼を言うと華月が真っ赤になって、照れた。
俺も、真っ赤だったと思う。