第37章 幼い恋の先(三成)
(最後に出来るのですか?
諦められるのですか?
笑ってサヨナラが言えるのですか?
私は、
女は、
そんな生き物なのですか?)
解らない
解らない
(華月様が解らないのか、
私自身が解らないのか…)
解らない。
けれど、
柔らかな軀を抱きながら、心が泣いていた。
快楽に溺れる華月を鳴かせながら、憤っていた。
「華月様…ハッ…アッ…気持ちいいです…
貴女の内っ…ぁ…ッ」
優しくしたいのに、手荒になるくらい昂る。
「うんっっ、ぁっはっ…ぁっああ…
…み…なり…ま…ぁ…好きっ」
喘ぎながらの告白に、三成の心が震える。
「すき…好きですっ…みつ…さ…ずっと……ずっと…」
「ハッァッ…ぁぁっ、私、も、ですっ…
…華月様、華月っ、さまっっ!」
((ずっと、こうして、いられたら))
快感に軀が跳ねる。
満たされて心が溶ける。
夢のような満幸の時は短くて……。
現実はーーー
「三成様、ありがとうございました。
ご健勝をお祈りしております。
さようなら」
両手を握り合う。
「華月様…」
眼に涙をいっぱい溜めて、それでも溢さないように、華月はそう言ってから腰を折った。
手がスルッと解ける。
三成は別れの言葉を口にせず、背を向けた。
(また、いつか…)
ーーー酷哀で長い。