第37章 幼い恋の先(三成)
「華月様、本当に良いのですか?
私が貴女の初めてを貰っても」
「三成様でなきゃ…三成様に貰って欲しいんです」
「……優しくしますね」
華月の決心を無駄にしないよう。
そう言った。
華月の羞恥不安を最小にしようと
爽々と微笑んだ。
辿々しく、初々しく事を進めた。
唇を重ねる毎に鼓動が跳ねるように早くなる。
明るさに露になるお互いの裸。
初めて見る大好きな人の裸。
なだらかで、円やかな軀。
しなやかで、たくましい軀。
その肌を愛撫し、
指を絡めて手を握り、
背中をに腕をまわし、
抱いてぴったりと軀を合わせる。
お互い作りの違う部分が反応する。
用意された閨もない。
脱がせた女の着物の上で睦む事、
情けなく申し訳ない。
それなのに、
恥ずかしくもひどく興奮した。
自分が脱がせた着物、
その上に自分が与へる愛撫に乱れる最愛の人。
思わぬ程 悲しい事情で抱き合っているにも拘らず、心とは裏腹に軀は頭が真っ白に成る程、昂り、興奮していた。