第34章 蛇眼(カガミ)に映る真姿-R19-(信長)
囁かれるがまま、
誘導されるがまま、
眼を開き、耳を開き、
心を開いた。
そして、
命令されるがまま、
腕を、胸を、口を開いた。
「奥まで咥えろ」
「ん"ッぐ…ふう…」
膝立ちで私の顔の前に腰を突き出す信長様。
私は正座をして差し出された信長様の下半身に顔をつけ、
下腹を叩くほどに反り上がり、
剛直し熱を持って赤黒く誇張した男根を
握り、舐め、咥えていた。
「…ぅん…ヂュ…ヂュゥヂュッ…ンッ…ヂュッ」
口を窄め、吸い扱く。
ヂュ、ヂュブッ…と耳につく泥濁な音。
懸命に奉仕しながら、フイッと眼を上げて見れば、さも痛快そうな俺様的信長様と眼が合った。
肌蹴た脱ぎ掛けの着物に見える傷のるある胸板。
男らしくて自分でもあり得ないくらい、
欲情してしまっている。
この望まない、羞恥の状況。
命令される屈辱感の内側の征服される喜びみたいな…困惑するほどごちゃ混ぜになった感覚にも。
身体の芯が疼き、堪らない。
信長様の男を強く感じるからだろうか…。
(理由はわからないけれど、いつもより…興奮して…)
モジモジと揺れて落ち着かない。
「暴かれたい…か」
(⁉︎)
確信めいて見透かされた言葉に
私は弾かれたように眼を上げた。