第33章 言葉にして…ーR18ー(光秀)
はぁ…
溜め息を零し、俺は口を開く。
「…ある程度は察してやれるが、
言わなければ何時迄もこのままだぞ」
気持ちはダダ漏れだ。
その不安は俺のせいでもあるが、
口にすればすぐに解消出来るものだろう。
「何故、素直に言わない。
お前はなんでも顔に出る素直な良い子だと思っていたが?」
突っついてみれば、
「…そうやって、光秀さんが揶揄うからっ」
顔を赤くして、突っかかるように声と顔を上げた。
「揶揄ってないなら良いんだな?」
「それはー……そう、ですけど……」
喰いついたな。
「揶揄わないと約束しよう。
それなら良いだろう」
むーーーぅぅー…
「………好きって、言って欲しい、です……」
唇を尖らせ、渋々、という体で、
それでも、期待とか照れを隠せない様子でようやく、そう口にした。
葛藤する姿も悪くない。
(さて…どうしてやろうか)