第31章 春待ちて氷柱落つー後ー(秀吉)
答えを見つけても、簡単に伝えられないのは何故なのか…
「おい、とっくに答えは出てたんだろ。
何でそんなウジウジしてるんだ」
腕組みをした政宗が眉を顰める。
「お前みたいに無鉄砲にはなれない」
「何だよそれ。
俺は無鉄砲じゃない、計画的だ。
意気地なしだな秀吉様。
クククク…」
「何とでも言えよ…。
酷い扱いをしたと思うから、言えないんだよ」
「馬鹿か?
酷い扱いしたと思うなら、
早く言ってやれよ。手遅れになるぞ」
政宗に何度馬鹿と言われても、
もっとも過ぎて言い返せもしなかった。
「家康みたいに言うなら、
『優しさは時に人を傷付ける』て感じだ。
解ったらもう傷付けてやるなよ」
意地悪い笑みを向けられた。
「あーぁ、もうすぐ春だな〜」
と行ってしまった。
その日から暫くして