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≪イケメン戦国≫ 君と詠う愛の歌 SS

第30章 春待ちて氷柱落つー前ー(秀吉)




「お前の兄貴は戦で功績を上げ、
兵卒から足軽になり佐久間の名を賜っていた」
「だから?
だから何なのッ!
慰めのつもり?
やめてよ‼︎‼︎
名誉の名前を貰っても、死んだんじゃ不名誉だよ!」
声を張り上げていないと、
何かに当たり散らしていないと、
どうにかなりそうだった。




「身元を確定出来るだけでもありがたいのに、屍を持って帰ってやったんだ、贅沢過ぎるつーもんだろ」
「たかが一介の足軽如きが」

ある侍の言葉が聞こえた。

贅沢…?
命をかけてた戦った人に会うのが贅沢?

「秀吉様がどうしても運んでくれと言わなきゃ、途中でほっぽりだしてたぜ」
「なんの役にもたたない屍だ。
ったく…骨折り損だ」

死体を持って帰って来る事が骨折り損?
手柄にならない物は必要ない。
一緒に戦った仲間も仲間ではないのか。




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