第26章 スモモも桃もモモのうちーR18ー(信長)
「なんとかしてやりたとい思うても、
民の暮らしぶりを知らねば、なんとも出来ぬからな」
(信長様は色んな事、ちゃんと考えてらっしゃるんだな)
華月は感心した。
「信長様は戦ばかりじゃないんですね」
「フッッ…笑わせてくれるな」
「えへへへ」
華月は気の抜けるような笑顔で、信長を見つめた。
信長は戦をなくす為に戦をする。
(呑気な笑顔を増やす為に)
戦が続けばいつまでも民は豊かにならない。
戦の度に、田畑は踏み荒らされ、
農夫は戦に駆出される。
(悲しむ者が増えないように)