第22章 もっと、知りたいーR18ー(信玄)
そして、その夜を迎えた。
「緊張してる?」
褥に正座している華月に信玄が優しく問えば、明らかに緊張したような声で小さく答えが返ってきた。
「……心臓…吐きそう、です……」
「ははは…それは、困るな…どうしようか……
そうだ、こうしよう。
…緊張しなくて大丈夫だよ」
信玄はそっと引き寄せ胸に抱き締めた。
「男女の睦事に必要な事はね、信頼だよ」
頭を撫でながら、子供をあやす様に、
低く柔らかな声が優しく華月の耳に吹き込まれる。
「信頼?」
「そう、俺の事 信じて、任せて。
怖くなんかない、気持ち良いことしかしない」
(だから、俺に全て委ねて)
「君の全部を教えて欲しいし、
俺の全部を知って欲しい。
…華月…力、抜いて……
…チュ…ん…チュッ…チュッ」
優しく優しく、柔らかな唇が重なって、
離れて、また重なる。