第22章 もっと、知りたいーR18ー(信玄)
「嬉しい、です、か?」
やっぱり不安で、恐る恐る尋ねた。
「ああ、嬉しいに決まってるよ。
俺は天女の、初めてで最後の男 になるんだからね」
ウィンクされ、呆気に取られた。
(それに…何も知らない、真っ白な君に、
俺だけを書き込むんだ)
独占欲を満たされ嬉しく思っていると、
華月が他所に視線をやりながら意地悪を言う。
「んー……私は信玄様の何人目の女になるのかなぁー〜」
「ゔっ…案外、キツい事を言うね。俺の天女は」あははは……
「君が思ってるよりは多くないと思うから、安心して」
弁解も出来ないで、そう言った信玄に華月が
「冗談ですよ。
だって、これからは 私だけ、なんですよね」
ちょっとはにかみながら、上目遣いで信玄を窺った。
「ああ、もちろんだ。これからずぅーーっとね」
「うふふふ…良かった。…信玄様…」
向かい合って座る華月が、信玄の手を包むように握る。
「これから、よろしくお願いします」
童女のように純粋な笑顔を華月が向けた。
「こちらこそ、よろしく。俺だけの天女💕」
自分の周囲に久しくなかった初々しさに、
少々戸惑いながらも、信玄らしく応えた。