第16章 愛を冷遇する者 R18ー後ー
謙信様の心が痛くて涙が止まらなかった。
堪えようとすればするほど涙か溢れた。
貴方が誰を愛しても…
誰も、死なない。
愛した人が死ぬわけじゃない。
何度も言ってきたつもりだったけど、
足りない程、
手が届かない程、
傷は深かったんだと、気付いた。
「愛してます。
愛してます。
謙信様は誰に愛されてもいいし、
誰を愛しても良いんです……。
だから、もう、お願いっ……おね…い…
…愛して………」
両肩を掴んで、頭を下げたまま、懇願した。
(私は、なんて、諦めが悪い……)
「誰が愛さなくても、
私が愛してるあげる。
だから、赦してあげて下さい。
貴方自身を…」