• テキストサイズ

≪イケメン戦国≫ 君と詠う愛の歌 SS

第14章 愛を冷遇する者 R18ー前ー(謙信)





爪先で立つ不安定な華月が揺れると、
真紅の紐が欄間に擦れてキシッ…と音を立てる。

「ゃぁ…ぅんぁ…はっぁ、はっ…ぁぁ…」

気持ち良さそうでいて、どこか苦しげな息を吐いて、濡れた声を漏らし、
軀を震わせている。

(子ウサギのように…)

腕を絡め、縛っている紐は、

(赤く流れる血のように…)


「…ああ…俺は……」

(罪を背負って…)


愛しては、愛されては、
ならない。
それなのに惹かれて止まない。

だから、こうやって、顔を見ずに
軀だけを愛でる。
軀だけなら、いつでも切り捨てられる。

(俺もお前も、心を奪われる事がないようにーー……)





/ 803ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp