第12章 星空の下で R18(秀吉)
「キャンプも楽しかった。
天然のプラネタリウムもとっても素敵!
ありがとうね、秀吉さん」
星像を瞳に映したまま、きっと、
フニャっと笑ったんだと思う。
(本当に良かった)
華月が喜んでくれて、笑ってくれれば、
俺は満足だ。
キラキラと輝いて、
吸い込まれてそうな程の星の数。
こんな綺麗な夜空を久しぶりに見た。
都会に住んでいると、見上げることもなく、
見上げても見えない。
空はこんなにも、
暗い夜空でさえも
包み込むように広いのに、
上を見ることを忘れて、下ばかり、
前ばかり見て、息苦しく暮らしている。
時にはこんな所でのんびりと深呼吸をするのも悪くない。