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第6章 ▼華ニハ蜜ヲ△ *伊達政宗ルート*
体の緊張が少し解け、ハナはホッとした反面、離れていく政宗を引き戻したい衝動に駆られた。
相反する感情が、ハナの心を激しく乱す。
「ハナ……お前を、抱きたい」
「…っ何、言って―――」
「俺を拒むか?」
ハナの瞳が、混乱に揺れる。
体が震えるのに、その理由がわからない。
何かを答えようと口を開くが、声を発する前に政宗の指に唇を塞がれた。
「…んっ?」
「答えなくていい。今から、俺が三つ数える。俺を拒むなら、そのままその瞳を開けていろ。受け入れるなら―――…しっかり閉じろ」
政宗の目が、複雑な色を成す。
「但し、今ここで俺を拒むってなら、それ相応の覚悟を決めろよ?今の俺も、大概どうかしているからな…」
「政宗…本気、で…?」
大きく見開かれたハナの瞳を見つめ、政宗は何かを堪えるように一度、大きく溜息をつく。
「なんて香りを付けてきやがる…」
「香りって…んぅ」
再び、政宗の指がハナの唇を塞いだ。
「おしゃべりはここまでだ。今から数える……」
ハナと政宗の瞳が交差する。
「いち……」
ハナの瞳が、涙に揺れる。
ぼやける視界に、政宗の青い隻眼をしっかり捉えた。
「にぃ……」
その青い瞳が、優しく、切なくハナを見つめていた。
「…さ―――」
ハナは自ら、優しい闇に飛び込んだ。