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第6章 ▼華ニハ蜜ヲ△ *伊達政宗ルート*
「私、そんなにひどい顔してる?」
「してる。人参食べた三成みたい。俺は見てて面白いけど」
縁側に並んで腰かけた二人を、生ぬるい風が吹き抜けていく。
その風に猫っ毛を揺られながら、膝に頬杖ついた家康が意地悪く微笑んだ。
「……それは相当、可哀相な顔だね」
「それで?何か悩みでもあるの?」
「うーん……あのね、まずはこれ」
そういうと、ハナは風呂敷から家康宛ての書状を抜き出し、手渡した。
「信長様から、みんなに宛てた書状を預かって、三成くんと秀吉さんに届けてきたの」
「うん、それで?」
書状を受け取り、ゆっくり広げながら家康が先を促す。
「信長様からは、書状を読んだみんなのお手伝いをするように言付かってきたんだけどね…三成くんは握手だけだし、秀吉さんからは頭を撫でられるし」
「そんなのいつものことじゃ…」
「そこなの、家康!」
突然のハナの大声に、書状を繰る家康の手がビクリと動きを止める。
「…何なの突然…びっくりするんだけど」
「信長様が、わざわざみんなに暇を出して、書状まで用意してるんだよ?なのに…こんなんで、私はちゃんと役に立ってるのっ?」
…書状を受け取った時の、ハナの様子が目に浮かぶ…。
きっと、世話役として張り切って来たのだろう。
そのやる気を持て余し気味なハナの様子に、家康はふっと苦笑を漏らす。
「相変わらず、律儀だね」
そう呟いて、書状に目を落とした。
しかし、その文面を目で辿るうち、家康の表情が一変した。
「―――…はぁっ!?」