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第6章 ▼華ニハ蜜ヲ△ *伊達政宗ルート*
「家康?どうしたのっ!?」
家康の声に、今度はハナが驚く番だった。
「ねぇ、ハナ…違っててほしいんだけど、あんたまさか、信長様から何か飲まされたり…食べさせられりしてないよね?」
「今朝、赤い薔薇の砂糖菓子を…あの、甘い香りの…」
「食べたのっ?」
「―――家康……どういう、こと?」
家康は、どう説明したものか、思案にくれているようだった。
「あぁもう……あんたも、もうちょっと危機感持ちなよ。そんな怪しい物、簡単に口にしないで……」
「怪しい物だったの!?」
途端に、ハナの顔が青ざめていった。
その顔を見て、呆れたように家康がため息を漏らす。
「あんたも大概、呑気だよね。別に毒じゃないから、安心して。ただ…」
「ただ…何?」
まだ不安げな様子のハナの顔を、家康は気まずい様子で見返した。
「説明する前に……ちょっとだけ、試してみてもいい?」
そういうと、家康はハナの頬にそっと手を添えた。
ハナは驚いたように目を瞬かせたが、じっとその手に甘んじていた。
「家康……これって何かの遊戯なの?」
「……まぁ、そうかもね」
なぜか、家康が不貞腐れたように呟いた。
そしてついでとばかりに、頬にあてた手でハナの頬をぷにーっとつねる。
「いえひゃしゅっ…にゃにっいひゃいっ!!」
「これくらいいいでしょ?俺もハズレってことなんだから」
家康の手が離れ、涙目になりながらハナが頬をさすりさすり、家康を睨む。
「全っ然わかんないっ!どういうことなのっ?」
「……次、誰に会いにいくつもり?」
「無視っ!?」
残りの書状の宛名を見ながら、家康の眉間の皺が増える。
「政宗さんか、光秀さんか……ハナ、完全に詰んでるね」