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第5章 ▼華ニハ蜜ヲ△ *徳川家康ルート*
「手伝って…て」
その言葉の意味を反芻し、徐々にハナの頬が上気する。
「恋情がないと、薬の効用はないんでしょ?」
「うん、そういったでしょ」
「……だから、その……」
言い淀むハナの様子に、家康がふっと、意地悪く笑いを漏らす。
「さっき、あんたが俺に聞いたことの意味わかってる?俺があんたの気持ちを信じられるかってヤツ」
「意味ってどういう…?」
「俺には、ハナが薬の効用が出ること、確信しているように聞こえたんだけど……俺のこと、好きなの?」
「―――っ!!」
赤面し、硬直するハナの腕を、着物の袖越しに家康が掴む。
「ほら、俺が触るの怖いなら、あんたが俺に触ってよ」
「い、家康…ちょっと、心の準備がっ」
袖越しに、ハナの腕が震えているのがわかる。
しかし、それには気付かないふりをして、家康はそっと目を閉じた。
「効用が出ようと出るまいと、あんたの都合のいいように解釈すればいい。―――ほら、早く」
目を閉じた暗闇の中、ハナが深呼吸をする音がした。
それから少し待っていると、不意に、頬に優しく柔らかな体温が触れた。