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第4章 ▼華ニハ蜜ヲ△ *豊臣秀吉ルート*
再び視線をハナの寝顔に戻し、その視線を不安定に歪ませた。
脳裏にハナの言葉が浮かぶ。
『秀吉さんこの砂糖菓子!今朝、信長様からも頂いたの!』
『…でも色が違うかな。香りも…』
『―――…べにみっか?』
いつか、光秀と交わした会話を思い出す。
『なんだその怪しげな名前は?』
『先立っての献上品に紛れていたものだ。南蛮渡来の品の様だが……今、家康に成分を調べさせている』
『そもそも何なんだ、それは?』
『お前も欲しいか?』
捉えどころのない笑みを浮かべた光秀が掲げたもの。
ガラス細工の小瓶に、タプタプと揺れる赤い液体。
『紅蜜華―――…媚薬だ』