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第4章 ▼華ニハ蜜ヲ△ *豊臣秀吉ルート*
すやすやと、ハナの静かな寝息を聞き、その寝顔を眺めながら、秀吉はふっと吐息を漏らした。
あれだけ性急に求められ、気を失うほどの快楽を与えられてなお、ハナの寝顔は穢れなく、穏やかだ。
「優しくしてやりたいと思っていても……難しいもんだな」
その頬を優しくなで、そっと唇に触れると、ハナがふっと微笑んだように見えた。
秀吉は、ハナを起こさないようにそっと、啄む程度の口付けを落とした。
もう、今のハナからはあの甘い香りは消え失せていた。
しかし、そんなものがなくても、十分すぎるほどハナの寝顔は煽情的で、口付けだけで終わらせるのにも相当の辛抱がいる。
気をそらすように、秀吉はハナの持ってきた風呂敷包みを開いた。
そこには、他の武将へ宛てた信長の書状が残っていた。
「三成の分がない…か」
残りは三通。
そのうちの一つ、家康に向けられた書状を躊躇うことなく広げ、目を通す。
そこに書かれていた信長の命に、秀吉の予感が確信に変わる。
信長が家康に向けた命は…
『先の妙薬の効用を己が身を以て検証せよ』