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第4章 ▼華ニハ蜜ヲ△ *豊臣秀吉ルート*
ふっと秀吉の表情から緊張が消え去り、いつもの人好きのする笑顔を浮かべる。
「香を焚きしめてきたのか?いい香りだ…お前によく似合ってる」
「そうなの?…へんだな、お香なんて焚いてないよ…?」
秀吉の笑顔を見つめるだけで、鼓動が早まる。
落ち着かず、ハナは秀吉の点てた茶に手を伸ばした。
「いただきます」
そっと一口、口に含む。
茶の香りと苦みの後に、仄かな甘みが広がり、ハナは知らず、ほっと息をついた。
「―――…美味しい!それに、苦みの後から甘さがくるんだね!」
「薄茶だからな。濃茶だと、苦みが強くて慣れない奴には飲みにくい」
ハナの素直な反応を、秀吉は嬉しそうに眺めていた。
そして、菓子器に乗ったままの砂糖菓子を摘まむと、ハナの口元へ持ってきた。
「今度は菓子を食べてから飲んでみろ。茶の香りが変わるぞ。ほい、口を開けてみろ?」
「ひ、秀吉さんっ!自分で食べられるよ!」
「つれないこというなよ。今日もお前を甘やかさせろ、な?」
ハナは眉尻を下げ、しばし砂糖菓子を秀吉を交互に見つめていたが、やがて頬を赤らめ、諦めたように口を開いた。
そんなハナを秀吉は満足げに見つめ、控えめに開かれた口の中に菓子をコロンと落としてやった。
そうして、人差し指と親指で唇を閉じさせるようにそっと摘まんだ。