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▽▲ 大人ノ玩具箱 ▲▽【イケメン戦国】(R18)

第25章 ▲月華美人▽ *明智光秀* -拾陸-





夕暮れの中、ハナが眠る。



腕に抱き寄せ、その寝顔を見つめていた。
光秀の欲を何度も注いだ、その腹に手を添える。

力強いあの紅玉の元へ、いずれは再び舞い戻ろう。
しかし、その時を逸る心地にはならなかった。



待ちわびることも、偽りではなく。



ただ、この微睡を、今しばらくは手離せない。
愛しいこの温もりと共に、甘い夢に酔いしれたい。

そして、その先に芽生える命の訪れを待とう。

その産声が、ハナの生まれる世を作るための狼煙となるのだ。
なんと因果なものだろう。







―――今は、ゆっくりお休み…ハナ。







呟いて、その身を優しく、抱きしめる。
そうして、光秀もまた、瞳を閉じた。



―――シャラン…



遠くに小さく…鈴の音が響いた。







<next『月下美人ーエピローグー』>
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