第25章 ▲月華美人▽　＊明智光秀＊　－拾陸－

「はぁ…はぁ…はぁ…っ」


囲い込むその腕の中で、蕩けた瞳で大きく胸を揺らして息をつく愛しい女を、光秀の瞳が愛しく見下ろしていた。

達したばかりのハナの中はひどく熱い。
心地よくうねっては、光秀の熱を包み込んで離さない。
狂おしい程に甘露な刺激が、下腹を通じて脳を解かす。
逸らそうとする光秀の意識を、否が応にも引き寄せた。

己の熱がぴくりと歓喜し反応すれば、ハナの柔らかな口唇から苦しげな吐息が漏れた。

（このままでは、辛いだろうな…）

光秀の口唇からも、熱く苦しげな吐息が漏れる。

案じた通り、ハナの中は狭かった。
抱き壊してしまいかねない、か弱く、愛しいその躰に合わせ、自身の熱が滾るのを堪えていた。

それまで相手にしてきたどの女とも、比較することなどできはしない。
唯一であり、最愛であるからこそ、堪えが効いた。

しかしそれも、限界がある。

身を起こし、自身をハナの中から引き抜こうとしたその時―――

「―――や…っ」

ハナの震える手が、光秀の腕を掴んだ。

「…ハナ？」
「光秀さん…あの…もしかして…」

またしても頬を赤らめて、未だに落ち着かない荒い呼吸の中で、それでも必死な瞳でハナが光秀を見つめていた。







「…手加減っしてたり…しませんか？」