▽▲ 大人ノ玩具箱 ▲▽【イケメン戦国】(R18)
第25章 ▲月華美人▽ *明智光秀* -拾陸-
胸を大きく上下させ、瞳の焦点を合わせられずに、絶頂の余韻に震えるハナを見つめ、光秀がそっと指を引き抜く。
「んぅ…っ」
わずかに声を漏らし、ハナが弱々しく光秀を見上げた。
震えるその手が、光秀の頬にか弱く触れる。
「光、秀さん…」
名を呼ぶその口唇が、しかし戸惑うように、震えて閉じた。
「善かったか?」
柔らかな光秀の声音が、ハナの頬を紅く染めた。
「―――るい…です…」
「ん?」
か細い声を聞き取ろうと、光秀がハナの口元へ耳を寄せた。
その耳元に、譫言の様なハナの声が、震えて囁く。
「…私ばかりで…ずるい、です…」
その手が光秀の首の後ろに伸びて、しがみつく。
「ハナ…?」
「…光秀さんも、一緒…が…いいです…」
ハナの瞳が、表情が、その全てが光秀を乞うていた。
あまりにまっすぐで正直で、光秀は眩し気に瞳を細めた。
「お強請りが、ずいぶん上手くなったな…」
「んっ…」
瑞音を立てて、光秀がハナの唇に一度だけ軽く口づけた。
ハナを囲っていたその体を起こすと、静かな所作で自らその帯を解いた。
帯は軽い衣擦れの音を立てながら引き抜かれ、纏った衣を肩から滑り落した。
腰にまとった布を抜き取る、その動きの一つ一つが扇情的にハナを焦らす。
光秀の手が、ハナの片足を軽く持ち上げ、その身を開かせた。
「あ…」
ハナの口唇から、小さな羞恥の声が漏れる。
「力を抜いていろ…」
光秀の、優しい声音が慰める。
見上げれば、柔らかく黄金の瞳が宥めてくれた。
くちゅり。
小さな音を立てて、光秀の熱がハナの蜜を絡めとる。
「…みつ、ひでさん…っ」
「ハナ…」
光秀の体がハナを覆い、その手がハナの顔を上向かせた。
両の瞳が絡み合う。
それらは互いに、微笑んでいた。
「愛してる…」
光秀の声がハナの耳を撫でた、その直後。
「―――ぁっ…ぁあっ!」
ハナの頬を、想望の熱い雫が一筋流れた。