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▽▲ 大人ノ玩具箱 ▲▽【イケメン戦国】(R18)

第18章 ▲月華美人▽ *明智光秀* -玖-



湯に身を浸し、女中らの手により、体を、髪を清めていく。

女中らの手は常に震え、何度も湯を注ぎ損ねた。
それでも、決してハナには傷ひとつ負わせぬようにと、二人が共に尽くしていてくれることがハナには痛いほど伝わっていた。

普段は一人で行う湯浴みが、今日はいつも以上に長く、重い。

それでも、いつかは終わりが来る。

絹で織った滑らかな手拭いで、女中らは丁寧にハナの体の水滴を拭っていく。
髪を拭き、櫛で丁寧に梳き、常より高い位置に結い上げていった。
水分を含んだ髪はズシリと重く、ハナの頭を凭れさせる。
するとうなじが空気に晒され、ひやりとハナの心を冷ましていった。

「ハナ様…お召し物は、こちらを…」

気丈に振舞うことを決意したかのような女中の声音は、やはり震えていた。
着物を掲げるその腕もまた然り。

「これは…」





女中の掲げた衣を見つめ、ハナにも、ようやく事態が見え始めていた。





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