▽▲ 大人ノ玩具箱 ▲▽【イケメン戦国】(R18)
第17章 ▲月華美人▽ *明智光秀* -捌-
胸倉を掴む政宗の腕を逆に掴み返し、白銀の隙間から黄金の瞳が政宗を睨めつける。
硝子のようだった瞳は今は、ギラギラとした感情に溢れ、不安定に揺らめいていた。
「お前が、ハナを抱いていようといまいと…どちらでも構わん…」
言いながら、何が聞こえているのか、光秀は苦し気に空いた手で耳を塞いだ。
「…また、鈴か…っ」
「鈴が…どうした…?」
常ならぬ様子に、政宗の怒気が霧散する。
しかし、光秀は掴んだ政宗の腕にさらに己の指を食い込ませてその眼光を鋭くする。
「お前に抱かれぬままに、俺の元へは戻るまい……そう、条件づけた。律儀な奴だ……そう易々とは違えまい…」
「…下衆がっ」
「知っている」
荒い呼吸の中、口唇だけで、光秀が自嘲する。
「だからこそ、お前に託した」
縋るように、両の手で政宗の肩を掴む。
「俺から奪え!小娘の体を――…心を」