▽▲ 大人ノ玩具箱 ▲▽【イケメン戦国】(R18)
第15章 ▲月華美人▽ *明智光秀* -陸-
政宗を部屋へと押しやり、障子を自らの手で閉める。
ハナの息を飲む気配が、光秀の背を追いかけてくる。
しかし、光秀はその脚を止めることなく部屋を離れた。
心を殺して、廊下をいく。
ただ只管に、まっすぐ進む。
庭へと降り、気付けば、池の畔に佇んでいた。
月が出ていた。
青白い月の光が、己を照らした。
耳元で、鈴の音が鳴る。
――リン…
(あぁ、うるさい…っ)
頭痛を感じ、右手を額に当ててみれば、まだしっとり濡れた指からハナの香りが鼻孔を擽った。
――リンリンリンリン…
それは警鐘のように、怒りのように、光秀の耳の奥でなり続けていた。
ただただ、光秀の神経を逆なでていく。
しかし、心とは裏腹に、躰は鈴の音に操られるように熱を上げていく。
熱は躰の中心に集まり、触れずとも袴を持ち上げ、その存在を主張していた。
布地に擦れるその感触さえも、快楽に変えてびくりと下腹を震わせる。
すでに先走りが出ていることすらわかるほどに、その一点のみ感覚が鋭敏になっていた。
畔の大岩に、その背を預け、腰かける。
僅かに濡れた右手の指に口付けると、ハナが薫った。
耳にハナの声が蘇る。
目を閉じれば、その奥に睦み合う男女の姿が浮かび上がった。
ハナの帯は解かれ、着物は肌蹴られ、その胸に男の後頭が揺れている。
悩ましげな声でハナが啼き、男に”もっと”と強請って涙を流す。
そんな愛撫では足りるまい。
あれほどまでに、ハナの躰を昂らせたまま、放り出したのだから…
岩に背を預けたまま、熱く猛った己の熱を引き出した。
自身の業に、ハナの蜜を塗りつける。
光秀の目の奥で、ハナが男に堪えきれぬように口付ける。
男は応えるように、袴を寛げ、雄々しく猛る熱をハナに見せつけた。
ハナの瞳は潤み、待ちきれないとばかりに褥に横たわり、自ら足を大きく開いて見せた。