第15章 ▲月華美人▽　＊明智光秀＊　－陸－

光秀の右手が、ハナの手をそっと解いた。

そのまま着物の上から太腿を撫で降ろしながら、ハナの裾を割って入りこんだ。
ハナの内腿に触れた途端に、ハナの足がびくりと震えて閉じかけた。
それを光秀の声が制す。

「開いていろ」
「で、でも…っ」

狼狽えて光秀を見上げるハナの顔が、しかし光秀の黄金の瞳を見た途端に、怯えに代わる。
涙が溢れそうなほどに瞳を揺らしながら、それでも、瞳を閉じて堪え、ゆっくりと足を広げていった。
それに合わせて、着物が肌蹴る。
乱れた着物の裾から、徐々にハナの秘めた箇所が見え隠れしだした。

「自ら足を開いて、はしたのない子だ…」
「み、光秀さんが…やれって…っ」

言い返そうとするハナの口に、光秀が指を滑り込ませた。

「声は出すなと言ったはずだ」
「ふぐ…んぅっ？！」

指が、ハナの口内を擽り、舌に戯れ、ハナの唾液を纏っていった。
歯烈をなぞり、口蓋を擽り、舌を犯し…指が、ハナの口内を蹂躙し、ハナの体から力を奪う。
その指が口から抜かれた時、光秀の指とハナの唇とに銀糸が伝った。

その指が、ハナの足の付け根をなぞる。

「――やっ！？」

さすがに、無意識に腰が逃げかけるのを、光秀の左腕が抑え込む。
腰を抱えられ、光秀の右手が徐々に、ハナの内腿を伝いあがっていくのを、ハナは震えながら見つめていた。



――チュクッ。



「ンっ…っくぅ！？」

光秀の濡れた指が、ハナの秘部の淵をなぞった。
まだ濡れないハナのそこを、しかし唾液に濡れた光秀の指が優しくぬるりと刺激していく。
その感触に、ハナの背筋を甘い刺激が駆け上がっていく。

「――…っ！…ぅ…ぁっ…っ！」

指を咬み、必死に声を堪える顔を眺め、光秀の躰の疼きも比例して強くなる。
堪えろと命じながら、その声を聞きたいという矛盾した嗜虐心が湧き上がる。

左手を、再びハナの袷に潜り込ませた。
胸と秘部とを、二点同時に攻めたてる。


「――っみ…つひ…でっさ…っ！！」


声が、一際切なく響いた。