▽▲ 大人ノ玩具箱 ▲▽【イケメン戦国】(R18)
第12章 ▲月華美人▽ *明智光秀* -参-
光秀の、目が見開いた。
その声音はまるで、脳裏に浮かんだ小娘の物…
「…その声…」
女の指が、纏わりついていただけの光秀の袴にそっとかけられた。
「今宵は、貴方の望む私で…」
女の瞳が、ゆらりと揺れる。
それは見慣れた娼婦のそれではなく、まだ色を知らない無垢な光を宿して揺れた。
「…化け狐め…」
女は優しく、哀しく微笑みを浮かべて光秀を誘った。
「――光秀さん…お願い…」
――光秀さん…お願い…
脳裏で、ハナが声を震わせ、懇願する。
「どうか…私を――」
――私をもっと…もっと、愛してっ
目の前の女と、脳裏のハナが重なっていく。
頭の奥が、甘く痺れて、眩暈を覚える。
女の膝裏に手を宛がって、乱暴にその足を開かせた。
甘く熟れた匂いが、躰の熱に煽られ立ち上げる。
てらてらと月明かりを反射する女の蜜壺に、自分の熱を擦りつけていく。
女が身を捩り、くすくす笑い腰を浮かせる。
その仕草が、やけに光秀を苛立たせる。
ハナならば、そんな顔はしないだろう。
見慣れない男のモノに、頬を染め
視線を逸らして。
それでも。
俺を拒むことなく
その身を自ら開いて…