▽▲ 大人ノ玩具箱 ▲▽【イケメン戦国】(R18)
第12章 ▲月華美人▽ *明智光秀* -参-
「お優しいこと…今宵は、餌は不要ですか?」
「あるなら早く撒いておけ」
言いながらもその声音は艶を含んで甘く掠れて、女の欲情を上手く煽る。
口唇で擽って、舌で肌を味わえば、すぐに甘い女の声が漏れ聞こえだす。
胸元まで辿り着き、その先端の周りを焦らすように舌で擽ってやれば、すぐに堪えのない声で希いだした。
光秀の口唇が、美しい弧を描いて引きあがる。
「詮索するより、よほど甘い蜜をやろう…」
女の瞳が妖しく揺れて、その腕を光秀の首に巻き付け、躰を起こした。
光秀の耳元に口唇を寄せ、ようやく聞き取れる声でそっと呟いた。
「城下に、越後の鼠が入り込んでおりますよ…随分と手練れの鼠らしく、城の天井裏をねぐらにしているとか…」
「…ほう?それは血のように紅い爪をした女狐ではあるまいな?」
「見た目は可愛らしい2匹の鼠だとか…私も、可愛いものでしょう?」
紅い爪を月光に光らせて、女の手が光秀の口唇をなぞる。
「今宵は貴方の望むまま…」
女自ら、光秀に口付ける。
応えて光秀の舌が、女の口内を嬲り犯した。
その視線の先に、別な女の姿を浮かべていた。