▽▲ 大人ノ玩具箱 ▲▽【イケメン戦国】(R18)
第3章 ▼華ニハ蜜ヲ△ *石田三成ルート*
食事が済み、しばらく二人でお茶を飲みながらまったりと、他愛もない話をしていた。
しかしハナは、どこか物足りなさそうな様子の三成が気になっていた。
「三成くん、もしかして朝餉足りなかった?」
「あ…いえ、そういうわけではないのですが…」
三成自身も困惑したように言った。
「朝餉の香りかと思ったのですが、さきほどからずっと甘い香りがしていて……甘味が食べたい、なんて思っていたんです」
「甘味…?」
ハナの脳裏に、何かがひっかかる。
何か忘れているような気がして、頭の中で一生懸命、連想を繰り広げる。
甘いもの…お砂糖…砂糖菓子…信長様……?
「―――あっ!」
「ど、どうしたんですか、ハナ様!?」
「ごめん、三成くん!私……信長様から書状を預かってたんだった!」
そう言って、ハナは脇に置いていた風呂敷から三成宛の書状を抜き取った。
「遅くなってごめんね。いますぐここで読んでもらえる?なにか、私もお手伝いすることがあるみたいなの」
「信長様から…なんでしょうか。拝見いたしますね」
ハナから書状を受け取った三成は、すぐさま書状を開き、右から左へ忙しなく視線を動かし読んでいく。
内容を聞かされていないハナは、中身が気になって仕方がない。
悪いとは思いつつも、三成が書状を開くときに中を盗み見たが、やはり達筆すぎて読めなかった。