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▽▲ 大人ノ玩具箱 ▲▽【イケメン戦国】(R18)

第3章 ▼華ニハ蜜ヲ△ *石田三成ルート*





「…ハナ様、申し訳ありません。もう、大丈夫です」



三成の声に、ハナが我に返る。

「っ…だ、大丈夫?三成くん、顔色悪いよ?」
「心配してくださるのですか?ハナ様はお優しいですね」

にっこりと天使の笑みを浮かべる三成。

「どうも、立ち眩みしたみたいです…それに」

ハナを抱いていた三成の腕に、優しく力がこもる。

「ハナ様がいらしてから、なんだか良い香りがして………おかしいですね、こんなに空腹を感じるなんて、初めてです」

ハナを見つめる三成の紫の瞳が、熱っぽく揺れて見え、ハナの心臓が再び大きく高鳴った。

「―――…っ昨日から食べてないんだもの、当然だよ!…隣の部屋に朝餉を運んでもらってるの。私も今朝は早くに信長様に呼び出されて、朝餉まだだから…良かったら一緒に食べよう?」



―――ドクドクドクドク・・・



心臓が異常なくらい早鐘をうち、ハナの耳の奥でやかましいほど脈打つ音が響いた。
それが三成にも聞こえてしまいそうで、羞恥心がさらにハナの鼓動を早めた。
気付かれないように、ハナはそっと三成から体を離すと、さっさと書庫から出て行ってしまった。

「…ハナ様…?」

先ほどまでハナを抱きしめていた腕に喪失感を覚え、三成は自分の手元を見つめた。



そしてその手で、そっと唇をなぞった。





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