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第8章 ▼華ニハ蜜ヲ△ *織田信長ルート*
「…彼奴等は貴様に何を命じた?」
ハナが、右手を信長へ向けて翳した。
「三成くんは…この手に触れただけでした」
信長がその手を取り、そっと唇を寄せた。
三成の触れた個所を辿るかのように、その手に唇を這わせていった。
「――っん…ぅっ信長様…っ?」
「…他の者は?」
最後にちゅっと音を立て、信長がハナの手から唇を離す。
上目にハナを見つめる紅玉に、ハナの鼓動が一層強まる。
「秀吉さんは…髪に触れてくれました」
信長の手が、ハナの項に触れ、胸にハナの頭を引き寄せた。
そうして、その髪に口付けを落とし、静かに髪に手櫛を通していった。
触れられた箇所の全てが熱を持ち、ハナの視界をぼやけさせる。
「…次は?」
「い、えやす…は、頬を…っ」
はっとして、ハナは信長を見上げた。
その紅玉がにやりと、意地悪な笑みを浮かべる。
ハナの顎をその手で掴み、上向かせたまま頬へと口付けを落としていく。
「――っぅ、んっ!」
擽るように唇が滑り、両頬をなぞっていく。
そのまま、ハナの耳元までたどり、耳介を唇でが甘く食んだ。
「っぁん……そこ、は違っ…っ!」
「…次は、どこだ?」
信長の懐で、ハナが震えるように首を振る。
「終わり、です…っ」
「光秀、政宗には訪ねていないか…なるほど」
耳元で囁き、その腕が、再びハナの体を抱きしめる。
腕の中、ハナがその顔を伏せ、小さく答える。
「家康が、紅蜜華のこと…教えてくれて…あ、光秀さんには会いましたが、書状は渡せなくて…政宗の、所へは…」
「良い。……それで、良い」
「信長様…?」
顔を上げれば、熱を帯びた紅玉と視線が絡む。
その熱が、ハナの躰をも熱くした。
「己のしたことを、これほど悔やむこともそうはあるまい……」
抱きしめる腕に、力がこもる。
「貴様を他の男に触れさせたこと、今はどうにも我慢ならん」
ハナの耳元に、信長の切実な声が囁いた。
「――貴様の全て、俺に差し出せ」